2009年10月22日 20:35
- 【加齢黄斑変性(age-related macular degeneration:AMD)】
- 加齢に伴い網膜(カメラのフィルムに当たる部分)の黄斑(中心部分)に障害をきたす疾患です。この黄斑は、物を見る(形や大きさ、色など)ために一番重要な役割を果たしてるので、異常をきたすと視力低下など様々な症状が現れます。米国をはじめ欧米諸国では中途失明の第一位であり、近年の日本においても高齢化や生活習慣の変化などにより増加傾向にあります。タイプとして萎縮型と滲出型に分けられます。脈絡膜(網膜の内側部分)から網膜に異常発生した新生血管の有無で萎縮型(無)と滲出型(有)に分けられます。
- 【症状】
- 〔萎縮型〕 進行が遅く症状に気付かない方が多いようですが、加齢により滲出型に移行することもあります。
〔滲出型〕 進行が早く急激に視力低下を起こします。
○変視症…視野の中央部が歪んで見える
○視力およびコントラスト感度の低下
○中心暗点…視野の中央部が黒っぽく見える など - 【疫学】
- ○高齢になるほど増加
○男性に多い
○喫煙者に多い など - 【治療】
- 〔萎縮型〕
○定期的な眼科受診
〔滲出型〕
○ルセンティス…新生血管の増殖や成長を抑制する薬剤を使用した治療法
○ビスダイン療法(光線力学的療法)…網膜へのダメージを抑えながら新生血管を閉塞させる治療法
○レーザー光凝固術:新生血管をレーザーで焼き固める治療法 など - 【自己チェック法】
- アムスラーチャートという表を用いた検査法です。
1.片眼ずつ中央の白点を注視します。
2.下のような見え方なら加齢黄斑変性の疑いが!すぐに眼科受診を!